「研究を進めたいのに集中できない」「研究室に来たのに、なかなか作業が進まない」。
研究では、一つのことだけを続けるとは限りません。
例えば、
文献を調べる
↓
実験や調査をする
↓
データを整理する
↓
分析する
↓
文章を書く
というように、性質の異なる作業を行き来することがあります。
研究室では、さらに周囲の会話や人の出入り、別の作業などが気になることもあるでしょう。
そんなときは「研究に集中する」と大きく考えるのではなく、
今から何を進めるのか
を具体的にしてみましょう。
この記事では、研究や研究室での作業に集中できないときに試したい方法を紹介します。
研究に集中できないときは作業を分解する
「研究する」という言葉には、多くの作業が含まれています。
例えば、
- 文献を探す
- 文献を読む
- 実験する
- 調査する
- データを整理する
- 分析する
- 考察する
- 文章を書く
- 発表資料を作る
などです。
研究室へ来て、
今日は研究を進めよう
とだけ考えていると、最初に何をするのか決まっていない場合があります。
まず、
今からする作業を一つ決める
ところから始めてみましょう。
「研究を進める」ではなく具体的に決める
作業を始める前に、次にすることを具体的にします。
例えば、
論文を読む
ではなく、
この論文の結果部分を読む
とします。
データを分析する
ではなく、
このデータを表にまとめる
とします。
論文を書く
ではなく、
この見出しの下書きをする
とします。
作業の終了地点が見える程度まで小さくしてみましょう。
文献探しだけで時間を使いすぎない
研究では文献を探す時間が必要です。
しかし、
論文を検索する
↓
関連論文を見つける
↓
さらに引用文献を見る
↓
また別の論文を探す
と続き、検索だけで時間が過ぎることがあります。
必要な文献を探すこと自体は研究の一部ですが、目的なく探し続けると別の作業へ進めません。
例えば、
30分は文献を探す
と時間を決め、そのあと読む時間へ移る方法があります。
文献を読む時間と探す時間を分ける
文献検索と文献を読む作業を何度も行き来すると、今何をしていたのか分かりにくくなることがあります。
そこで、
文献を探す時間
と
見つけた文献を読む時間
を分けてみましょう。
例えば、
25分:必要な文献を探す
↓
5分:休憩
↓
45分:見つけた文献を読む
という進め方です。
作業ごとに時間を区切れば、一つの工程へ取り組みやすくなります。
調べたいことが増えたらメモする
研究を進めていると、
これも確認したほうがいい
この用語も調べたい
別の論文も読みたい
と次々に気になることが出てきます。
そのたびに今の作業を止めると、研究が横へ広がり続けることがあります。
すぐ確認する必要がなければ、
あとで調べること
としてメモしておきましょう。
今の作業が一区切りついてから、メモした項目を確認します。
複数の研究作業を同時に進めすぎない
研究では、複数の作業を抱えることがあります。
例えば、
論文を読む
実験結果を整理する
発表資料を作る
といった作業です。
一つを進めている途中で別の作業へ切り替え続けると、どれも中途半端になることがあります。
緊急の作業でなければ、
まずこのデータ整理を終わらせる
など、一つの区切りまで進めてから次へ移りましょう。
研究室にいるだけで研究が進むとは限らない
研究室へ行けば自然に集中できるとは限りません。
研究室には、
- 周囲の会話
- 人の出入り
- 電話
- ミーティング
- 質問
- 生活音
などがあります。
人によっては、一人で作業するときより周囲が気になることもあります。
研究室にいるのに集中できないからといって、さらに長時間研究室へ残るだけでは解決しない場合があります。
まず、何によって作業が中断されているのか確認してみましょう。
周囲の会話が気になる場合
研究内容ではなく周囲の声や騒音が原因なら、周りの音が気になって集中できないときの対処法も参考にしてください。
研究室で周囲の会話が聞こえると、作業中でも内容へ意識が向くことがあります。
特に文章を読んだり書いたりするときは、人の声が気になる場合もあるでしょう。
可能なら、
人の少ない場所へ移動する
静かな時間帯に読む作業をする
など、作業環境を変える方法があります。
研究室でしかできない作業と、別の場所でもできる作業を分けてみるのも一つの方法です。
人がいると気になる場合
音だけではなく、
周囲に人がいること自体が気になる
こともあります。
誰かが移動するたびに視線が向いたり、話しかけられるかもしれないと意識したりする場合です。
集中して文章を読みたい、考察したいなど、一人で取り組みたい作業なら、可能な範囲で静かな場所や時間帯へ移してみましょう。
研究室ですべての作業をする必要があるとは限りません。
研究室でしかできない作業を優先する
実験設備などが必要な研究では、研究室でしかできない作業があります。
一方、
文献を読む
データを整理する
文章を書く
などは、環境が許せば別の場所でもできる場合があります。
研究室で集中しにくいなら、
研究室では実験
静かな場所では文献を読む
というように、場所と作業を組み合わせる方法もあります。
自分の研究内容に合わせて考えてみましょう。
話しかけられて作業が途切れる場合
研究室では、ほかの人から話しかけられることもあります。
短い会話でも、そのあと、
どこまでやっていたっけ
となることがあります。
中断が多い環境なら、作業を止める前に、
次にすることを一言メモする
方法があります。
例えば、
次は表3のデータを確認
と残しておけば、中断後に作業へ戻りやすくなります。
メールやチャットを常に確認しない
パソコンで研究していると、メールやチャットの通知も届きます。
通知が来るたびに確認すると、
研究
↓
メッセージ確認
↓
研究へ戻る
という切り替えが繰り返されます。
すぐに返信する必要がない時間なら、通知を減らしたり、確認する時間を決めたりする方法があります。
研究に使う時間と連絡を確認する時間を分けてみましょう。
集中できないときに長時間座り続けない
研究が進まないと、
今日はまだ何もできていないから、もっと長くやらなければ
と考えることがあります。
しかし、集中できていない状態で長時間座り続けても、作業が進まないことがあります。
そんなときは、
まず25分だけ一つの作業をする
と短く区切ってみましょう。
25分が終わったら一度休憩し、次にすることを決めます。
作業によって集中時間を変える
研究では、作業によって適した時間が異なる場合があります。
例えば、
文献検索:25分
データ整理:25分
論文を読む:45分
文章を書く:45分
などです。
これは一例なので、すべて同じ時間にする必要はありません。
短い時間で区切りやすい作業と、ある程度まとまった時間が必要な作業を分けてみましょう。
25分で短いなら長くする
研究では、内容を理解したり考察したりするまでに時間がかかることがあります。
25分でようやく集中してきたところなのに休憩になるなら、
45分集中 → 10分休憩
などへ変更しても構いません。
反対に、研究を始めること自体が難しい日は、
10分だけ文献を読む
という短い時間から始める方法もあります。
ポモドーロの時間を固定するのではなく、研究内容に合わせて調整してみましょう。
研究が進まない日は「やったこと」を残す
研究は、毎日分かりやすい成果が出るとは限りません。
文献を読んだものの使わなかった。
分析したものの仮説と違った。
考えたものの結論が出なかった。
という日もあります。
そこで作業を終えるときに、
今日やったこと
分かったこと
次にすること
を簡単に残しておく方法があります。
成果だけではなく、次の行動が分かる状態にしておけば、次回の研究を始めやすくなります。
Pomolikaで研究時間を区切る
研究に集中できないときは、「研究する」と大きく考えず、
今からする作業を一つ決めて時間を区切る
方法があります。
Pomolikaはブラウザで使えるポモドーロタイマーです。
例えば、
読む論文を一つ決める
↓
Pomolikaで25分を開始する
↓
25分はその論文を読む
↓
タイマーが鳴ったら休憩する
↓
次にする作業を決める
という使い方ができます。
長めの思考が必要な研究なら、45分など自分が作業しやすい時間へ調整して使ってみましょう。
まとめ
研究や研究室での作業に集中できないときは、
「研究する」という大きな単位を、具体的な作業へ分ける
ことから試してみましょう。
例えば、
- 今からする作業を一つ決める
- 文献を探す時間と読む時間を分ける
- 調べたいことはいったんメモする
- 複数の研究作業を行き来しすぎない
- 研究室で気になるものを確認する
- 場所によって作業を分ける
- メールやチャットを確認する時間を分ける
- 作業時間を短く区切る
- 次にすることを残して終える
などがあります。
「今日は研究を進める」ではなく、
次の25分でこの論文の結果部分を読む
45分でこのデータを整理する
というように、今することと時間を具体的にします。
研究室に長くいることだけを目標にせず、一つずつ研究を進められる形を作ってみましょう。