「やらなければいけないけれど、今日はやる気が出ない」
「始めたら最後まで終わらせないといけない」
「時間がないから、今日はできない」
こう考えて、やるべきことを先延ばししてしまうことがあります。
そんなときは、作業そのものを変えるだけでなく、
その作業をどう捉えているか
を変えてみる方法があります。
一つの出来事や状況を別の枠組みから捉え直すことは、「リフレーミング」と呼ばれます。
先延ばし対策として使うなら、無理に前向きに考えるのではなく、
作業を始めにくくしている考え方を、行動しやすい形へ捉え直す
という使い方ができます。
この記事では、先延ばししてしまうときに試せるリフレーミングの具体例を紹介します。
リフレーミングとは?
同じ出来事でも、どのように捉えるかによって見え方が変わることがあります。
例えば、
「締め切りまで3日しかない」
という状況を、
「まだ3日使える」
と捉えることもできます。
状況そのものは変わっていません。
変わっているのは、その状況を見る枠組みです。
ただし、リフレーミングは何でも前向きに考えるためのものではありません。
締め切りまで3日しかなく、実際に時間が足りないのであれば、
「3日もあるから大丈夫」
と考えるだけでは問題を解決できません。
先延ばし対策では、
今の状況を否定せず、次の行動につながる捉え方ができないか
を考えてみましょう。
先延ばしするときの考え方を捉え直す
例えば、次のような考え方があります。
| 先延ばしにつながる考え方 | 捉え直す例 |
|---|---|
| 全部終わらせないといけない | 最初の一つだけ進める |
| 2時間取れないからできない | 10分でできるところまでやる |
| やる気が出ない | やる気がなくても始められる部分を探す |
| きれいに作らないといけない | まず下書きを作る |
| もう遅い | 今からできることを一つやる |
| また先延ばしした | 気づいたので、ここから戻る |
| 面倒な仕事だ | 最初に何をするかだけ決める |
すべてを使う必要はありません。
自分が先延ばしするときによく考えているものがあれば、一つ試してみましょう。
「全部終わらせる」を「一つ進める」に変える
大きな作業ほど、
始めたら最後までやらないといけない
と感じることがあります。
例えば、プレゼン資料を作る場合です。
「資料を完成させる」と考えると、何時間もかかる作業に見えます。
そこで、
資料を完成させる → 見出しを3つ作る
と捉え直します。
完成というゴールは変わりません。
ただ、今やることだけを小さくしています。
「全部やるか、何もしないか」の二択にせず、
今日は一部分だけ進める
という選択肢を作ってみましょう。
「時間がない」を「何分なら使えるか」に変える
「今日は忙しいからできない」と考えて先延ばしすることがあります。
確かに、まとまった時間を取れない日もあります。
しかし、2時間取れないことと、何もできないことは同じではありません。
例えば、
2時間取れないから今日はやらない
ではなく、
10分なら何ができるだろう
と考えます。
10分で完成させる必要はありません。
資料を開く、必要な情報を確認する、見出しだけ作る。
短い時間でできるところまで進めておけば、次回の再開もしやすくなります。
「やる気が出たら始める」を捉え直す
「今日はやる気が出ないから、明日にしよう」。
これも先延ばしするときに考えやすいことです。
しかし、明日になれば必ずやる気が出るとは限りません。
そこで、
やる気が出たら始める
ではなく、
やる気がなくてもできる最初の行動は何か
と考えてみます。
勉強なら、
問題集を開く
ところから。
資料作成なら、
ファイルを開く
ところから。
始めてみても続けるのが難しければ、そこで一度区切ることもできます。
やる気を作ってから行動するのではなく、
今できる行動を小さくする
という捉え方です。
「ちゃんとやる」を「下書きを作る」に変える
最初から良いものを作ろうとすると、始めるハードルが高くなることがあります。
例えば文章を書くとき、
きちんとした文章を書こう
と考えて、最初の一文がなかなか書けない場合があります。
そこで、
完成した文章を書く → 下書きを作る
と捉え直します。
最初は箇条書きでも構いません。
あとから修正する前提で、一度形にします。
「最初から完成形を作る作業」ではなく、
あとで直すための材料を作る作業
と考えると、始めやすくなる場合があります。
「もう遅い」を「ここから何ができるか」に変える
午前中にやる予定だった仕事を夕方まで先延ばしすると、
今日はもう遅い
と思うことがあります。
すると、
「明日からちゃんとやろう」
と、その日を丸ごと諦めてしまうことがあります。
そんなときは、
予定どおりできなかった
という事実と、
今から何もできない
ことを分けてみましょう。
9時に始める予定だった作業を16時まで先延ばししたとしても、16時からできることはあります。
もう遅い → 今から一つだけ進める
と捉え直します。
失った時間を取り戻すのではなく、残っている時間でできることを考えます。
「また先延ばしした」を「気づいたから戻れる」に変える
先延ばししていることに気づくと、
またやってしまった
と考えることがあります。
そこで自分を責め続けても、作業は進みません。
先延ばししたこと自体を肯定する必要はありませんが、
先延ばししていることに気づいた
という点を見ることはできます。
気づいたなら、
ここから作業へ戻る
ことができます。
例えば、
「30分スマホを見てしまった」
↓
「今、先延ばししていることに気づいた」
↓
「資料の見出しを一つ作ろう」
と切り替えます。
先延ばしを一度もしないことだけでなく、
気づいたあとに戻ること
も行動の一つとして考えてみましょう。
「面倒」をもう少し具体的にする
「この仕事は面倒だ」。
そう思って先延ばしすることもあります。
そんなときは、
何が面倒なのか
まで確認してみましょう。
例えば、
「資料作成が面倒」
ではなく、
何を書けばいいか分からない
のかもしれません。
それなら、最初に必要なのは資料を書くことではなく、
必要な項目を確認すること
です。
「面倒な仕事」とひとまとめにせず、
どの部分で止まっているのか
と捉え直すと、具体的な対策を考えやすくなります。
リフレーミングだけで終わらせない
考え方を変えたことで、
少し気持ちが楽になった
としても、そこで終わると作業はまだ進んでいません。
先延ばし対策としてリフレーミングを使うなら、
捉え直す → 行動を一つ決める
までをセットにしてみましょう。
例えば、
「2時間ないからできない」 ↓ 「10分なら使える」 ↓ 「10分で資料の見出しを作る」
という流れです。
考え方を変える目的は、前向きな気分になることだけではなく、
次の行動を選びやすくすること
です。
無理にポジティブに考える必要はない
リフレーミングというと、
嫌なことも良いこととして考えなければならない
と思うかもしれません。
しかし、面倒な作業を、
これは最高に楽しい仕事だ
と思い込む必要はありません。
面倒なら、
面倒だけど、最初の10分だけやる
でも構いません。
「嫌ではないこと」に変えるのではなく、
嫌でも始められる大きさに変える
と考えるほうが実践しやすい場合があります。
Pomolikaで捉え直した行動を始める
Pomolikaはブラウザで使えるポモドーロタイマーです。
先延ばししている作業があるときは、まず自分がどう考えているか確認します。
例えば、
「全部終わらせる時間がない」
と思っているなら、
「今は10分だけ進める」
と捉え直します。
そのうえで、
10分でやることを一つ決める
↓
Pomolikaで時間を設定する
↓
その作業を始める
という流れです。
一般的なポモドーロでは25分集中・5分休憩という時間設定が知られていますが、目的は25分を守ることではありません。
リフレーミングによって決めた、
今できる小さな行動
を実際に始めるための区切りとして使ってみましょう。
作業の始め方をまとめて見直したい場合は、先延ばし癖の治し方も参考にしてください。
まとめ
先延ばししてしまうときは、作業そのものだけでなく、その作業をどう捉えているかも確認してみましょう。
例えば、
- 「全部終わらせる」→「一つ進める」
- 「時間がない」→「何分なら使えるか」
- 「やる気が出たら始める」→「やる気がなくてもできることは何か」
- 「ちゃんとやる」→「まず下書きを作る」
- 「もう遅い」→「ここから何ができるか」
- 「また先延ばしした」→「気づいたのでここから戻る」
- 「面倒な仕事」→「何が面倒なのか」
と捉え直すことができます。
ただし、考え方を変えるだけで先延ばしがなくなるとは限りません。
リフレーミングしたあとに、
では、今から何をするか
を一つ決めてみましょう。
考え方を変えることをゴールにせず、実際の行動へ移るために使うことがポイントです。