「発達障害があるとポモドーロタイマーは使いやすい?」「集中が続かないので、25分ごとに区切って作業してみたい」。
ポモドーロ・テクニックは、
25分集中 → 5分休憩
のように、作業時間と休憩時間を区切る方法です。
ただし、「発達障害のある人にはポモドーロが効果的」と一括りにはできません。
発達障害にはADHD、自閉スペクトラム症(ASD)、限局性学習症(LD)などがあり、同じ診断名でも困りごとや得意・不得意の現れ方は人によって異なります。
そのため、25分という数字を守ることよりも、
自分が作業しやすくなる時間の区切りを作る
という考え方で試してみるのがおすすめです。
この記事はタイマーの一般的な使い方を紹介するもので、診断や治療を目的としたものではありません。発達障害の定義や支援については、厚生労働省の発達障害者支援施策や発達障害の特性と配慮の代表例も確認してください。
日常生活や仕事・学習で強い困りごとがある場合は、タイマーだけで解決しようとせず、医療機関や地域の相談窓口などへ相談してください。
発達障害とは?
発達障害は一つの特性だけを指す言葉ではありません。
自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、限局性学習症(LD)などがあり、複数の特性が重なることもあります。
また、同じ診断名でも、生活や仕事、勉強で困る場面は人によって異なります。
そのため、
「発達障害なら集中できない」
「発達障害ならポモドーロが向いている」
と単純には考えられません。
自分が困っている場面に合わせて、タイマーが役立つか試してみることが大切です。
ポモドーロタイマーとは?
ポモドーロでは、作業する時間と休憩する時間をあらかじめ決めます。
代表的なのが、
25分集中
↓
5分休憩
↓
25分集中
というサイクルです。
「この作業が全部終わるまで頑張る」と考えるのではなく、
「まず、この時間だけ取り組む」
という区切りを作れます。
詳しい基本ルールは、ポモドーロタイマーのやり方も参考にしてください。
25分にこだわらなくていい
ポモドーロというと「25分」という数字が有名ですが、自分に合わなければ変更して構いません。
例えば、
10分集中 → 5分休憩
15分集中 → 5分休憩
25分集中 → 5分休憩
45分集中 → 10分休憩
などがあります。
重要なのは、
25分間耐えること
ではなく、
作業を始めやすく、続けやすい区切りを作ること
です。
最初は短めにして、物足りなければ少しずつ伸ばす方法もあります。
作業を始めにくいなら「10分だけ」でもいい
やることが分かっていても、なかなか開始できないことがあります。
その場合、
「これから2時間勉強する」
ではなく、
「まず10分だけやる」
と決めます。
タイマーを10分に設定して、作業を一つだけ始めます。
10分後に続けられそうなら、もう1セット。
難しければ一度休憩します。
最初から25分を目標にする必要はありません。
タイマーを「開始の合図」にする
毎回、
やることを決める
↓
タイマーを開始する
↓
作業を始める
という順番を固定する方法があります。
例えば、
タイマー開始 = メールやSNSを閉じる
というルールを決めます。
タイマーそのものに集中力を生み出す力があるわけではありません。
しかし、作業開始の手順を分かりやすく固定する道具として利用できます。
ADHDの場合は別記事で詳しく解説
ADHDでは、不注意や多動性・衝動性などの特性がみられますが、その現れ方には個人差があります。
例えば、
- 作業を始めるまで時間がかかる
- 別のものに注意が向く
- 時間を忘れて作業を続ける
など、自分の困りごとに合わせてタイマーの使い方を考える必要があります。
ADHDに絞った使い方については、ADHDとポモドーロタイマーも参考にしてください。
途中で集中が切れたら失敗ではない
25分タイマーを開始しても、
7分で別のことが気になった
ということはあります。
そのとき、
「25分できなかったから失敗」
と考える必要はありません。
例えばメモ用紙を横に置き、
「あとで調べる」
「あとで返信する」
と書いて、元の作業へ戻る方法があります。
戻れなければ、そのセットを一度終了しても構いません。
タイマーは自分を採点する道具ではありません。
集中しすぎるときにも区切りとして使える
人によっては、集中できないことより、
一つのことを長時間続けてしまう
ことが困りごとになる場合もあります。
その場合、タイマーを、
集中を始めるため
だけではなく、
一度作業から離れるため
にも使えます。
25分や50分経過したら、
- 水分を取る
- トイレへ行く
- 姿勢を変える
- 次に何をするか確認する
といった区切りを入れます。
必ず作業を完全に止める必要はありませんが、時間経過に気づくきっかけにはできます。
休憩時間も分かりやすくする
5分休憩に入ったものの、
気づいたら30分スマホを見ていた
ということもあります。
その場合は、集中時間だけでなく休憩時間にもタイマーを使います。
25分集中
↓
5分休憩タイマー開始
↓
終了したら次の作業を確認
という流れです。
集中と休憩の両方に「終わり」を作れます。
休憩中に何をするか決めておく
5分休憩になってから、
「何をしよう」
と考える必要はありません。
あらかじめ、
- 水を飲む
- 立ち上がる
- ストレッチする
- トイレへ行く
- 窓の外を見る
など、休憩中にすることを決めておきます。
逆に、短時間でやめにくいものは5分休憩に入れない方法もあります。
タスクを一つに絞る
タイマーを開始しても、
「何をすればいいか分からない」
状態では集中しにくくなります。
そこで、
25分勉強する
より、
問題集の20ページを開いて、最初の問題から進める
のように具体的にします。
仕事なら、
資料を作る
ではなく、
資料の見出しを作る
という形です。
「次にやること」を具体的にしてからタイマーを開始すると、25分間で何をすればよいか分かりやすくなります。
机の上のものを減らす
タイマーを使っても、目の前に気になるものがたくさんあれば注意が移ることがあります。
例えば、
- スマートフォン
- ゲーム機
- 読みかけの本
- 関係のない書類
などです。
今から使うものだけ机に残す方法があります。
PCで作業する場合も、必要のないタブやアプリを閉じてからタイマーを開始するとシンプルです。
音が気になる場合は環境を調整する
周囲の音が気になって作業しにくい場合は、
- 静かな場所へ移動する
- イヤホンを使う
- ノイズを流す
- デスクの位置を変える
などを試す方法があります。
反対に、完全な無音より少し環境音があるほうが作業しやすい人もいます。
ポモドーロタイマーとノイズを組み合わせる方法も参考にしてください。
視覚的なタイマーを使う方法もある
数字だけでは時間の経過をイメージしにくい場合は、
残り時間を視覚的に表示するタイマー
を使う方法もあります。
例えば、
まだたくさん時間が残っている
↓
半分になった
↓
もうすぐ終わる
ということを視覚的に確認できます。
Time Timerのようなタイプについては、Time Timerでポモドーロを使う方法も参考にしてください。
タイマー自体が気になるなら見えない場所へ置く
残り時間を何度も確認してしまう人もいます。
例えば、
あと19分
↓
あと17分
↓
あと15分
と時計ばかり見る状態です。
その場合は、タイマーを常に目の前へ表示せず、
終了したときだけ分かるようにする
方法があります。
人によって、
残り時間が見えたほうが使いやすい
場合と、
見えないほうが集中しやすい
場合があります。
両方試してみるとよいでしょう。
25分で中断されるのが苦手なら長くする
作業に入り込んだところでタイマーが鳴ることをストレスに感じる人もいます。
その場合、
45分集中 → 10分休憩
や、
50分集中 → 10分休憩
を試します。
あるいは、タイマー終了時に必ず作業を停止するのではなく、
終了を一区切りの確認タイミング
として利用しても構いません。
詳しくは、ポモドーロタイマーのおすすめ時間も参考にしてください。
1日のポモドーロ数を決めすぎない
「今日は8ポモドーロしなければ」
と決めると、タイマーを達成することそのものが目標になる場合があります。
最初は、
この作業を1セットだけ進める
程度でも十分です。
できたセット数ではなく、
必要な作業が進んだか
を見るほうが実用的です。
日によって時間を変えていい
毎日同じ集中力になるとは限りません。
例えば、
集中しやすい日
25分。
疲れている日
10分。
長い作業に入り込める日
50分。
というように変えて構いません。
ポモドーロは厳密なルールを守るためのものではなく、自分の作業を進めるための道具として使えます。
うまくいかなければ別の方法でもいい
ポモドーロが合わない人もいます。
タイマーが鳴ること自体がストレスになる場合や、時間で区切るより作業の区切りで休憩したほうがやりやすい場合もあります。
ポモドーロを試して合わなければ、
- タスクを小さくする
- チェックリストを使う
- 作業場所を変える
- 予定を視覚化する
など、別の工夫を試す方法もあります。
Pomolikaなら集中時間を変更できる
Pomolikaは、ブラウザで使えるポモドーロタイマーです。
集中時間、短い休憩、長い休憩を設定できます。
そのため、
25分集中 → 5分休憩
だけでなく、
10分集中 → 5分休憩
15分集中 → 5分休憩
など、自分が使いやすい時間を試せます。
最初から「25分できなければならない」と考えず、自分に合った区切りを探すために使う方法もあります。
まとめ
発達障害があるからといって、
ポモドーロタイマーが必ず合う
とは限りません。
特性や困りごとの現れ方には個人差があります。
そのため、
25分集中 → 5分休憩
を絶対のルールにするのではなく、
- 10分から始める
- タスクを一つにする
- 休憩時間もタイマーで区切る
- 作業環境を整える
- 残り時間を見えるようにする
- 逆にタイマーを見えない場所へ置く
- 45分や50分へ伸ばす
など、自分が使いやすい形へ調整してみましょう。
ポモドーロは治療法ではなく、時間を区切って作業するための一つの方法です。
自分が少し作業しやすくなるなら使う。合わなければ別の方法を試す。
そのくらい柔軟に使うのがおすすめです。