「先延ばしがひどくて、やらなければいけないのに動けない」
「あとでやろうと思っているうちに、結局やらないまま終わってしまう」
「何度も逃げてしまって、もう先延ばしが癖になっている気がする」
先延ばしを繰り返していると、
やるべきことがあるのに動けない
という状態になることがあります。
最初は少し後回しにしただけでも、
期限が近づく。
やることがたまる。
焦る。
自己嫌悪になる。
さらに取りかかりづらくなる。
という悪循環になることもあります。
この状態になると、
「とにかく今すぐやろう」
と思っても、それ自体が難しいかもしれません。
そんなときは、たまった作業を一気に片付けようとするのではなく、
なぜ動けなくなっているのかを確認し、次の一つまで小さくする
ところから考えてみましょう。
この記事では、先延ばしがひどくて動けない、結局やらない状態になってしまう理由と、そこから行動を再開するための方法を紹介します。
先延ばしがひどくて動けない状態とは?
先延ばし自体は珍しい行動ではありません。
今日予定していたことを明日に変更することもあります。
疲れているから休む。
優先順位の低い仕事を後回しにする。
急ぎの予定が入ったので予定を変更する。
こうした判断まで、すべて問題のある先延ばしと考える必要はありません。
一方で、
自分ではやったほうがいいと思っているのに、何度も後回しにして困っている
なら、一度その状態を整理してみる価値があります。
例えば、
- 期限直前まで始められない
- 「あとで」を何度も繰り返す
- やろうと思っても別のことをしてしまう
- 先延ばししたことを考えるだけで気が重い
- やることがたまりすぎて何から始めればいいか分からない
- 最終的にやらないまま終わることがある
といった状態です。
ただし、「先延ばしがひどい」というだけで特定の病気や心理状態を判断することはできません。
ここでは、
先延ばしによって自分が困っている状態
として考えていきます。
なぜ「やらなければ」と思っても動けない?
やるべきことが分かっているなら、
そのまま始めればいい
と思うかもしれません。
しかし、実際には「分かっている」と「始められる」は別です。
例えば、
仕事の資料を作らなければいけない
とします。
頭では分かっています。
ところが、
何を書けばいいか分からない。
量が多そう。
失敗したくない。
面倒。
期限が近づいて焦っている。
という状態なら、作業を見るだけで気が重くなることがあります。
すると、
スマホを見る。
動画を見る。
別の簡単な仕事をする。
掃除を始める。
など、目の前の作業以外へ移ってしまうことがあります。
単に、
やるべきことを知らないから動けない
とは限りません。
先延ばしすると、その瞬間は少し楽になる
先延ばしが繰り返される理由を考えるうえで、
後回しにすると一時的に負担から離れられる
という点があります。
例えば、
「この資料を作るの嫌だな」
と思っているとします。
そこで、
明日やろう
と決めます。
すると、今日は資料を作らなくてよくなります。
その瞬間だけ見れば、少し楽になります。
しかし、資料そのものは残っています。
翌日になると、再び資料と向き合う必要があります。
そこでまた、
今日は無理だから明日
とすれば、もう一度その場では楽になります。
こうして、
嫌なことがある
↓
先延ばしする
↓
一時的に楽になる
↓
やるべきことは残る
↓
さらに気が重くなる
という流れが続くことがあります。
先延ばしが続くほど動きにくくなることがある
最初は小さな仕事だったのに、何日も先延ばしすると状況が変わることがあります。
例えば、
月曜日。
資料の構成を考える。
これだけだったとします。
しかし何もしないまま木曜日になると、
資料の構成を考える。
本文を書く。
内容を確認する。
提出する。
という作業を短い時間で進めなければならなくなります。
さらに、
なんで月曜日にやらなかったんだ
という後悔も加わるかもしれません。
つまり、先延ばしによって、
作業そのものの負担
だけでなく、
期限への焦りや自己嫌悪
まで増えることがあります。
その結果、さらに動きにくくなる場合があります。
「結局やらない」まで先延ばしする理由
先延ばししても、期限直前に終わらせられることがあります。
一方で、
結局やらなかった
となることもあります。
例えば、
提出期限を過ぎた。
申し込み期限を過ぎた。
返信するタイミングを逃した。
やろうと思っていたこと自体を諦めた。
という状態です。
一度期限を過ぎると、
もう今さらやっても仕方ない
と感じることがあります。
しかし、本当にそうなのかはタスクによって違います。
例えば返信なら、遅れても今から返せるかもしれません。
掃除なら、昨日できなくても今日できます。
勉強なら、予定した日にできなくても再開できます。
一度予定どおりにできなかったことと、
もうやらなくていいこと
は別です。
「逃げ癖がある」と自分を決めつけない
先延ばしを繰り返していると、
自分には逃げ癖がある
と思うことがあります。
しかし、その言葉だけでは原因が分かりません。
例えば、
仕事から逃げているように見えても、
実際には、
何から始めればいいか分からない
のかもしれません。
勉強から逃げているように見えても、
失敗するのが怖い
のかもしれません。
家事を避けているように見えても、
疲れていて動く余力がない
場合もあります。
「逃げ癖」という性格の問題だけにせず、
何から逃げたくなっているのか
まで考えてみましょう。
「先延ばしする人間」ではなく「先延ばしする場面」を見る
先延ばしがひどいと、
自分は何でも先延ばしする人間だ
と思うことがあります。
しかし、実際にはすぐできることもあるかもしれません。
例えば、
好きなことはすぐ始められる。
簡単な仕事ならできる。
人との約束は守れる。
期限が明確なら動ける。
一方で、
大きな仕事。
正解が分からない仕事。
人から評価される仕事。
面倒な手続き。
だけは先延ばしする。
ということもあります。
この場合、
自分自身が問題
なのではなく、
特定の条件で先延ばしが起こりやすい
と考えることができます。
先延ばし癖そのものについては、先延ばし癖とは?なぜ「あとでやる」を繰り返してしまうのかでも紹介しています。
動けないときは「原因探し」より最初の一つを決める
原因を考えることは役立ちます。
ただし、
なぜ自分はこんな人間なんだろう
と考え続けるだけでは、作業は進みません。
ある程度整理したら、
今できる一つ
へ戻ります。
例えば、
資料を完成させる
ではなく、
資料ファイルを開く。
勉強する
ではなく、
問題集を机に置く。
メールを返信する
ではなく、
未返信のメールを一件開く。
部屋を掃除する
ではなく、
机の上のゴミを捨てる。
という形です。
重要なのは、
これだけでは意味がない
と思うほど小さくても構わないことです。
今の問題が「終わらないこと」ではなく、
始められないこと
なら、まず開始地点を小さくします。
「5分だけ」でも重いならさらに小さくする
先延ばし対策として、
5分だけやる
10分だけやる
という方法があります。
しかし、先延ばしがひどい状態では、
その5分すら始められない
ことがあります。
その場合は、さらに小さくします。
例えば、
パソコンを開く。
ファイルを開く。
タイトルを書く。
問題を一問見る。
メールを一件開く。
ゴミを一つ捨てる。
ここまでです。
できたら、その次を考えます。
最初から、
5分間頑張る
必要すらありません。
まず、
作業に触れる
ことを目標にします。
たまったものを全部取り戻そうとしない
先延ばしが続くと、
やるべきことがたまります。
すると、
今日は全部片付けなければ
と思うかもしれません。
例えば、
未返信メールが10件。
掃除していない場所が5か所。
勉強が1週間遅れている。
仕事が3つたまっている。
これを全部見れば、さらに動きにくくなることがあります。
そこで、
過去の遅れを今日一日ですべて取り戻そうとしない
ことも大切です。
まず優先順位を確認します。
期限があるもの。
誰かを待たせているもの。
放置すると問題が大きくなるもの。
短時間で終わるもの。
その中から一つ選びます。
「一番重要なもの」から始めなくてもいい
先延ばしがひどいとき、
一番重要なタスクからやるべき
と思うかもしれません。
もちろん、期限や影響を考えれば重要なものを優先する必要がある場合もあります。
しかし、
重要だからこそ重く感じて、まったく始められないこともあります。
その場合、
小さな作業を一つ終わらせてから重要な作業へ移る
方法もあります。
例えば、
メールを一件返す。
書類を一つ出す。
机の上を少し片付ける。
そのあと、
重要な仕事を10分だけ始める
という形です。
ただし、小さな作業だけを次々と続けて、本当に必要な仕事から逃げ続けないようにします。
小さなタスクは、
動き始めるための助走
として使います。
完璧にやろうとしていないか確認する
先延ばしがひどくなる原因の一つとして、
最初から完成度を求めすぎている
場合があります。
例えば、
資料をきれいに作る。
レポートを高い完成度で書く。
失礼のないメールを書く。
勉強内容を完全に理解する。
と考えます。
すると、始める段階から要求が高くなります。
そこで、
最初は下書き
と決めます。
資料なら見出しだけ。
文章なら箇条書きだけ。
メールなら伝えたい内容だけ。
最初から完成品を作らず、
雑でも形にしてから直す
という順番にします。
完璧主義と先延ばしについては、完璧主義だと先延ばししやすい?原因と対策を考えるも参考にしてください。
不安や恐怖で動けない場合もある
先延ばししているものによっては、
やりたくない
より、
怖くてやれない
に近いことがあります。
失敗するのが怖い。
怒られるのが怖い。
結果を見るのが怖い。
自分の能力不足が分かるのが怖い。
相手の反応が怖い。
こうした不安があると、対象そのものを避けたくなる場合があります。
そのときは、
先延ばしをやめなければ
だけで考えず、
自分は何を怖がっているのか
を具体的にしてみましょう。
不安や恐怖と先延ばしについては、不安や恐怖で先延ばししてしまう?怖くて始められないときの対策も参考にしてください。
疲れて動けないなら休息も確認する
何も始められないと、
先延ばし癖がひどくなった
と思うかもしれません。
しかし、
睡眠不足。
長時間の仕事や勉強。
休息不足。
などで疲れている場合もあります。
疲れている状態と、単に面倒で後回しにしている状態では対策も変わります。
疲れているなら、
さらに自分を追い込めば解決する
とは限りません。
まず休む必要があるのか、作業量を減らせるのかも考えます。
疲れや無気力と先延ばしについては、疲れや無気力で先延ばししてしまうのはなぜ?でも紹介しています。
先延ばしした自分への自己嫌悪が次の先延ばしにつながる
何度も先延ばしすると、
「またできなかった」
「自分は何をやってもダメだ」
「普通ならこんなことはすぐできる」
と思うことがあります。
すると、
やるべきこと
に加えて、
自分を責める気持ち
まで抱えた状態で作業を始めることになります。
それでは、さらに取りかかりづらくなる場合があります。
昨日できなかったとしても、
今日の最初の一つ
は変わりません。
資料ならファイルを開く。
返信なら一件開く。
掃除ならゴミを一つ捨てる。
過去の先延ばしへの反省と、今から行動することを分けます。
先延ばしと自己嫌悪については、先延ばしすると罪悪感・自己嫌悪が強くなる?も参考にしてください。
「人生を先延ばししている」と感じたら
先延ばしが仕事や勉強だけでなく、
転職。
資格。
引っ越し。
挑戦したいこと。
人間関係。
などに広がると、
人生そのものを先延ばししている気がする
と感じることもあるかもしれません。
ただし、
人生を変える
という単位で考えると大きすぎます。
例えば、
「転職する」
ではなく、
求人を一件見る。
「資格を取る」
ではなく、
試験日を調べる。
「新しいことを始める」
ではなく、
必要なものを一つ調べる。
という形にします。
大きな決断ほど、最終地点ではなく、
次に確認できること
まで小さくしてみましょう。
先延ばしが生活に大きな影響を与えている場合
先延ばしは誰にでも起こり得ますが、
仕事や学校へ行けない。
必要な手続きが長期間できない。
日常生活に必要なことまでほとんどできない。
強い不安や落ち込みなどが続いている。
といった状態なら、先延ばし対策だけで解決しようとせず、医療機関や公的な相談窓口など専門家へ相談することも選択肢です。
この記事で扱っている方法は、特定の病気の診断や治療を目的としたものではありません。
「先延ばしがひどい」という言葉だけで原因を決めつけず、
生活への影響がどの程度あるか
も確認してください。
動けないときの確認リスト
先延ばしして動けなくなったら、次の順番で確認してみましょう。
- 今、一番困っていることは何?
- 期限があるものはある?
- 放置すると問題が大きくなるものはある?
- 何が嫌で避けている?
- タスクが大きすぎない?
- 最初の一つは何?
- 5分でも重いなら、さらに小さくできる?
例えば、
仕事がたまって動けない
↓
一番困っているものは?
↓
明日提出する資料。
↓
何が重い?
↓
何を書けばいいか決まっていない。
↓
では、
資料に必要な項目を3つ書く。
ここまで小さくします。
「仕事を全部終わらせる」ではなく、
次の一つを決める
ところから再開します。
Pomolikaで「作業する」より「作業に触れる」
Pomolikaはブラウザで使えるポモドーロタイマーです。
先延ばしがひどくて動けないときは、
25分集中して仕事をする
こと自体が重いかもしれません。
その場合、最初から25分にする必要はありません。
例えば、
先延ばししているものを一つ選ぶ
↓
最初の行動を決める
↓
Pomolikaを5分に設定する
↓
5分だけ触ってみる
という使い方ができます。
資料なら、
ファイルを開いて見出しを考える。
勉強なら、
問題を一問見る。
メールなら、
未返信を一件開いて内容を確認する。
5分続けられたら、そのあと続けるかを決めます。
5分すら重いなら、
タイマーを開始してファイルを開く
だけでも構いません。
Pomolikaが先延ばしそのものを解決するわけではありません。
できるのは、
「全部やらなければ」から「この数分だけ触る」へ時間を小さくすること
です。
まとめ
先延ばしがひどくて動けないとき、
自分には逃げ癖がある
自分は結局何もやらない
と決めつけたくなることがあります。
しかし、同じ先延ばしでも、
作業が大きすぎる。
何から始めればいいか分からない。
失敗が怖い。
完璧にやろうとしている。
疲れている。
先延ばししたことへの自己嫌悪がある。
など、背景はさまざまです。
まず、
自分は何を避けているのか
を確認してみましょう。
そして、
全部取り戻そうとしない。
一番困っているものを一つ選ぶ。
最初の行動まで小さくする。
5分でも重ければさらに小さくする。
昨日できなかったことと、今日再開することを分ける。
という方法を試します。
先延ばしが続いた時間を、一日で取り戻す必要はありません。
「全部やる」ではなく、止まっているものを一つだけ動かす。
まずはそこから再開してみましょう。